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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

武術の身体操作

太極拳経を読んで私のわかったことは多いし、私の武術に大きく影響しています。

身体はとてもよくできています。あるがまま自然に動くことがとても大事でまた難しいことでもあることを感じます。

冷蔵庫など重く大きな物を運ぶ時、冷蔵庫の表面にだけを持って運びませんね。奥行きも考えて待ちます。そうしないとうまく運べません。

套路や型を演じる時、平面的な動きになっている人が多いように感じます。随意筋主体の動きでは手先から動いてしまうからです。体軸を使った身体操作のメリットは体軸を通して相反する極ができるので立体的に動けます。

陰陽、虚実、動と静

など太極拳経から改めて考える事ができました。

人間の身体は立体的です。動く時も軸を使うことで立体的に動ける事ができます。

相反する極のバランスを保つこと

その言葉が

不過不及 随曲就伸

です。

体軸がそれを可能にします。

套路や型をする時、偏らず、バランスよく動く大きな秘訣が体軸を作ることだと思います。

相反する極が働くためには無極になるひつようがあると思います。無極から相反する極を展開することによって太極になります。

背中が湾曲している状態では背中は体軸になれない。

腰を立たせ背中がピンと伸びている状態で体軸になります。それが立身中正だと思います。この立身中正から動くと相反する極の動き太極になります。この立身中正こそが無極なのだと思います。

体軸があるからこそ相反する極を用いる事ができ立体的な身内操作を可能とするのです。


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