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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

我順人背謂之「黏」

わたしが前向きで相手の背をとること

これを「ねん」と言う

技の三原則の一つ

タイミング

これを表しているのが太極拳経のこの言葉だと思います。

例えば縄跳びを想定してみましょう。

人が回している縄に入る場合、縄が前に来た時には入れませんね。縄が後ろの時に入ります。そのタイミングをとります。武術でも受けや攻撃をする時のタイミングがとても大切です。

具体的な例で考えてみましょう。

相手が突いてきた時に相手の前腕をこちらの前腕で受けたら相手の順に対してこちらの順ということになり力はぶつかります。

相手の前腕の攻撃をこちらの上腕を動かして受けたら上腕は私の身体に直についているので受けが直接相手の身体にも影響します。こちらが前腕で受けた時は相手の前腕の力とぶつかるだけで相手の身体にはそれほど影響しません。

上腕で受けると相手の前腕だけでなく相手の身体に影響し相手の体勢を崩すことができます。

相手の攻撃に対して前腕ではなく上腕を動かして受けるタイミングというのが大切になります。

相手の前腕に対してこちらの前腕で受けると

お互いのベクトルがぶつかります。

上腕で受けると相手の攻撃の方向と反対のベクトルに作用します。

相手の背をとった

と言えますね。

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