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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

力のぶつからない武術(捨己従人 後発先至)

沖縄のある先生が「太極拳には武術理論を要約した言葉がたくさんありそのことがうらやましい。」とおっしゃていたことが心に残ってます。太極拳を知りその武術理論の深さに心を奪われました。太極拳の理論は中国の人のためだけではありません。武術を追求する人たちのものです。私は終活としてその武術理論を広めるお手伝いをしていこうと思っています。

まずは私が目指しているのは力のぶつからない武術です。

その力のぶつからない武術の秘訣の言葉が太極拳にはあります。

捨己従人

後発先至

己を捨て人に従う

相手の力が加わったところから動かないということです。

それだけでは相手を打ち負かすことはできません。

後から発して先に至る

相手の力の加わっていないところから動いて相手に対処します。

例えば両腕を掴まれたとします。

腕を動かせば力はぶつかります。

足を後ろに引きながら掴まれた腕を後ろに引くと力はぶつからずに腕を引くことができます。

この足を引く動作が後発先至になります。

手首を掴まれても手の指から動けば手を動かせます。

指は相手の力の影響を受けてません。

後発先至になります。

太極拳でよく使う虚実といってもいいですね。

相手の力を加わったところを虚にして力が加わっていないところを実にして対処します。

このように言葉の中に深い意味があります。

太極拳にはそんな言葉がたくさんあります。

そんな言葉をこれからもたくさん紹介していきたいと思います。



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