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不過不及 随曲就伸

不過不及 随曲修伸

行き過ぎず 行き足りず

曲がった分だけ伸ばす

体軸は武術にとってとてもとても大切なもの。

昔の人は生活の中で身につけていました。

それが便利な世の中では身につけるのが難しくなってきています。ジムに行って身体を鍛えても部分的になりやすい。

太極拳経では

太極は無極より生じ

動と静の機であり

陰陽の母だといっています。

太極とは最初から太極があるのではなく

相反する極が合わさったのが太極と考えます。

陰陽なら陰、陽

それぞれが無極となります。

それが動と静の機だと言っています。

動の始まりであり静の始まりでもあります。

そこから陰陽が生まれるのだとも言ってます

軸を考えてみましょう

軸を地面に固定してしまい軸自体を固定したら軸はまったく動きません。

左右に地面で軸を支える時、スプリングかゴムのように弾力のあるもので支えれば軸は左右に均等に動けます。

両足で立つ場合この足が固定した実であれば軸である身体も固定されてしまいます。バランスが崩れれば調整は難しい。

足が虚であるなら左右に均等に動けてバランスの調整ができます。

背中は動かない時湾曲してます

上肢(両方の手)を陽(身体の中心から外に向かう)にすると股関節のゆとりはなくなり足自体が上から下に力がかかり両方の下肢は実になってしまいます。そうすれば体軸自体が固定されバランスの調整が難しくなります。

両足で地面に立っている時

上肢(両方の手)を陰(中心に向かう)にすると股関節は緩み腰が立ちます。

そうすると腰の操作により下肢のベクトルは下から上になり両足は虚になります。そうすると膝も緩み体軸のバランスの調整がしやすくなります。

例えば不安定なところに立ってその立っているところが揺れる場合

バランスボードの例で考えてみましょう

バランスボードに立っている足が棒立ちの実であったら持続して立ってはいられません。左右に適当にバランスをとります。そのとき下肢の力のベクトルが上から下だと膝は固まり下肢は実になります。膝が緩んだ虚だからこそバランスがどれるのです。身体自体は軸です。支えている下肢が

緩むとバランスの調整がしやすくなります。

いき過ぎず、いき足りず

上が動いた分だけ下で修正します。

足が虚により修正が可能となります。

まさに

不過不及 随曲就伸

ですね。

綱渡りで考えてみましょう。

バランスボードでは両足で立っていました。

今度は足を動かして歩きます。

順番に脚を動かしていくのです。

綱には片足でバランスを取らなければなりません。

上肢が左右に自由に動いてしまいながら歩くと安定は悪くなります。上肢(左右の手)は静でなければなりません。綱渡りをする人はよく棒を水平に待ちますね。上肢を静(勝手に左右に動かない)にするためです。

この時棒をどう持つでしょうか?

掌を上側にして棒を持ちますね。

そうしないと安定しないのです。

両足で立っている時は手は陰でしたが、

片足の時は陽となります。

套路でも言えます。

両足で気沈丹田する時は手は陰の手

片足で気沈丹田する時は手は陽の手になります。

いずれも体軸をつくり下丹田を中心に上と下のベクトルを作るためです。

行き過ぎず、行き足りず

曲がった分だけ伸ばす

身体の場合体軸を中心にバランスを取ることの大切さを教えている言葉だとわたしはとらえています。

2024年3月31日

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