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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

6月7日記す        太極拳での身体操作

左は心系、右は肝系、左は縦系、右は横系の動きになります。微妙に動きに違いがあります。自然に体軸で動けばそう動けるはずですが体軸を使わず筋肉重視の動きだとそうならず勁は使えません。

ではどうやって動くのか説明します。

太極拳で考えて見ましょう。

体軸を作って動くと左側は肩から動きます。そうすると腰が緩み肘も緩みます。右側は膝から動きます。膝を縦に伸ばすようにします。そうすると肘も緩みます。

起勢から左野馬分鬣をします。右側で右手が上、左が下で抱球式(ボールを抱える形を作り)左足を出します。左肩から左手を出していきます。

右野馬分鬣では左で抱球式をとり右足を出す

右膝を伸ばし右手を出していきます。

このように左と右は自然に違う動きになります。

このように左は肩から動き腰を緩ませることで肘に緩みができ勁は流れます。右は膝を伸ばすことによって肘が緩み勁は流れます。

ここで虚実について考えてみましょう。

武術における虚実とは

相手の攻撃の影響を受けない状態を虚

相手の攻撃の影響をもろに受けたり相手の影響を与える攻撃を実

そのようにわたしは捉えています。

重心においては重さの影響を受ける状態を実

受けない状態を虚としてみましょう。

太極拳経の中で

左重即左虚

右重即右杳

という言葉があります。

この時の虚とは下半身の関節が重さの影響を受けない状態を言っているのだとわたしは思います。

股関節、膝関節、足首が重さの影響を受けていない状態です。

右は杳という字が使われていますが意味は虚と同じ意味だと思います。

多分左は縦系、右は横系なので右は虚としないで杳としたのだと思います。

体軸を実として足を虚にするのです。

つまり脚は大腿四頭筋ではなくハムストリングを使えば股関節、膝関節、足首が重さの影響を受けないですみます。下半身の関節は虚となるのです。



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