黏は走であり走は黏であると太極拳経には記載されてます。
一体どういうことでしょう。
人は剛我柔これを走という。我順人は背これを黏という。
つまり剛を柔で制するのも相手の裏を取るのも同じだと言っているのです。
剛を一方向、柔を多方向とするなら
剛を柔で制するなら一方向ではできません。
例えばハンカチは剛と言えません。でもハンカチを多方向の力で引っ張ればこちらは柔引っ張られるハンカチは一方向に引っ張られ剛になります。
例えば相手が軽く持っているハンカチを下から持ち肘から手首で引っ張るなら裏をとった力の使い方と言えます。上から取るより下から取る方が取れる確率は多くなります。相手の握っている手の下の方が力が弱いからです。
相手の裏をとることも一方向ではできません。
縄跳びで縄の中に入る時相手の縄が後ろに方向を変えた時に入ります。裏を取ることになりますが方向も変えてますね。
そう考えると走は黏であり黏は走であると言えますね。
太極拳経の言葉もただ概念と捉えるのではなく実際に武術として有効に使えるのです。
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