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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

5月14日記す       地の気を借りる

なんば歩きという歩き方があります。足を上に上げるような歩き方ですね。

昔の駕籠屋さんは籠をかついで片方の手には棒を持って歩いていました。棒を持つと上に足をあげやすくなります。旅人などもよく棒を持って歩いていたようです。昔の人の知恵ですね。重力は上から下にかかります。筋肉も上から下に体重をかけたら膝がつまります。腸腰筋というインナーマッスルを使って歩くようにします。

膝から足をおろすと大腿四頭筋の動きで上から下に体重はかかります。

何も考えずに足を出そうとするとつい膝から足を出してしまいやすい。そうすると身体の重さも上から下にかかります。

どちらかに重心がかかると軸足で体重を支えてしまうので出す足は膝から出るようになってしまいます。軸足で上腿を使っているので出す足は下腿になってしまうのです。お臍を意識すると体軸から足を出すようになり出す足の上腿、下腿両方使えるようになります。

その時上腿を使えるように引き上げてくれるのが腸腰筋なのです。

腸腰筋が働くと後ろ側のハムストリングから動くようになり膝が固定しません。お臍を意識することで自然に腸腰筋が使えるようになります。

左足は腰から足が上がり、右足は膝から足が上がります。どちらにしても上から下ではなく下から上の動きになりますので膝は固定されずに歩けます。その方が軽く歩けるのです。

上から下に体重をかけて歩くのではなく下から上に足を出すようにするのです。

お臍を意識することで体軸からの動きになり腸腰筋を使うことができるのです。

太極拳経では動く時は車輪のごとく

という表現をしてますね。

体重を上から下にかけず、下から上に足を使うと膝にゆとりができ腸腰筋と膝の動きで車輪のごとく地にいつかないでスムーズに動けるのです。

私は重心が居つかないでスムーズに動けることを地の気を借りると言うような表現をしています。


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