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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

4月18日紀す 無過不及 随曲就伸

行き過ぎず、行き足りず、曲がった分だけ伸ばしなさい

この言葉の意味をそんなに重要だとは最初は思わなかったです。でもいろいろな体験からこの言葉の持つ深さを感じるようになりました。

綱渡りでは落ちないように棒を平行に持ってバランスをとりながら歩きます。左右どちらかにバランスが崩れれば落ちてしまいます。棒で肘を固定し、ゆっくり歩きます。この体軸の取り方はまさに武術にいかせます。上半身は静(勝手に動かさないで左右の均衡を保つ)下半身は膝を固めないようにして動きます。

型や套路でも左右の均衡はとても大事です。体軸の概念があるから左右均衡の動きができるのです。虚実の変化、化勁の概念へと繋がっていきます。股関節を緩めることで腰を立たせることができます。股関節が緩まないと大腿四頭筋の動きになり膝は固まります。腰も立たず背中は湾曲したまま動くようになります。上半身の要求は含胸です。肩の真ん中にある肩隅というツボの位置が耳の真ん中の位置と合う位置、そうすると背骨は上から吊り上げるような形になります。この上肢と下肢の操作で体軸が作られます。

体軸があるからこそ

無過不及 随曲就伸

が自然にできるようになるのです。

型や套路が実用的になるのはこの体軸が重要なポイントとなります。ただ動くのではなく均衡を保ちながら動くことによって虚実の変化や化勁が可能となります。

実戦では考えながらの行動は遅れをとります。自然な動きでの対応が求められます。

無過不及 随曲就伸

の身体操作はとても重要です。

普段からこのことを意識しながら套路や型に取り組むことで実戦にもいかすことができるのです。

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