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執筆者の写真Hideyuki Ikeda

4月18日紀す       人剛我柔謂之「走」、我順人背謂之「黏」。動急則急應、動緩則緩隨

これは私は技の三原則だと思っています。

私の言う技の三原則とは

方向 タイミング スピード

です。

結局は別々なものではなく技をかける時自然にこれらの要求を満たすのです。

私は剛と柔を方向の違いと解釈しました。これは私独自の考えだと思います。剛と柔の定義

太極拳経のこの「走」の理解は剛と柔の理解から得られました。一方向を剛とする。多方向を柔とする。そうすると技をかける上で実に具体的に使えるのです。柔だからと言って身体を柔らかく使ってもなかなか対人での対応は難しい。多方向と考えるなら使いやすいのです。

つぎは「黏」です。

相手の背をとる

関節はそれぞれ相反するベクトルで連結してます。接触する部位の位置で実に効果的に作用することもできるのです。

手首に近いところで受けるともろに相手の力の影響を受けますが、

相手の肘付近で受けると軽く受け流すことも可能なのです。

要は相手の背を取れる部位に接触するタイミングが重要なのだと直感しました。

そうすれば対人相手にいかせます。

次に太極拳経は速さに関して論を進めています。早い動きは無意識で反応しろ

遅い動きは相手に随行しろ

この方向、タイミング、スピードの技の三原則を可能にするのが体軸です。

体軸があれば虚実の対応ができます。

方向も変えられます。

対軸があればタイミングも取りやすくなります。

体軸があれば脊髄反射を可能とします。

速い対応ができます。相手についていくことも簡単にできます。

自然な対応をすると結局別々なものではなく技として三原則が凝縮されるのです。それを可能にするのが体軸。

太極拳経はただの言葉の遊びではなく実に深い奥義書なのです。

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